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大高 哲史

Author:大高 哲史
日野市議会議員(日本共産党)。市議として働かせていただけるようになる以前の約10年間は、自動車鈑金職人をめざし修行の日々でした。小さいころから車・自転車・バイクなど機械モノが大好きで、現在はホンダのジャイロとロードバイクを所有。自分が楽しむためだけにギター(レフティー)を続けてますが、暗譜する気が全く無いのが特徴。
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市民サービス削って貯金!?~許せない2012年度日野市一般会計決算

2012年度日野市一般会計決算の認定に反対する意見

2012年度決算の総括
 
 2012(平成24)年度一般会計決算について、日本共産党市議団を代表して、認定に反対の立場から意見を申し上げます。
 2012年度予算は、法人市民税については、東日本大震災の影響やギリシャに端を発した欧州金融危機、異常な円高などの影響を受けて減収となる。個人市民税については、年少扶養控除の廃止などによる増収はあるものの、失業や非正規雇用の広がりにより、増収効果は半減する、との見通しの下で、編成されました。
 2012年度日野市は、「持続可能な行政運営にむけて、いま我々が果たすべき責任」をテーマに、福祉や教育分野で大幅な削減を行いました。年度途中に、大手企業の業績回復や、国保会計への繰入金の減額の見通しが立ってきましたが、行き過ぎた削減の是正は、「カワセミ商品券の復活」や「学校普通教室へのエアコン設置」などごく一部に留まりました。繰越金20億余のほとんどは、基金の積み立てや起債の減額に充てられました。
 2012年度に削減された255項目の事業の中には、福祉電話や入院見舞金、寝たきり看護手当、認証保育保護者補助金など、第2のセーフティーネットの役割を果たしていた事業、がん検診のように、将来の医療費負担を少なくする役割をもつ事業など、切ってはならない事業が多数含まれていました。こうした施策の削減は、当面の財政負担を軽く出来たとしても、生活保護世帯や医療費の増加などを招き、かえって将来の負担を大きくしかねません。これは、「住民の福祉の向上を図る」との自治体本来の役割を投げ捨てるものであり、私たちが2012年度一般会計決算の認定に反対する理由はここにあります。

主要事業につて
保育園

 次に市政の主要事業について述べさせていただきます。
 まず、保育園待機児の解消についてです。
2008年から2012年まで、ほぼ毎年100人規模で定員拡大を進めてきたものが、2013年度以降の計画では、60人、41人、40人、100人と、急速に減速しています。これは、事業者が居ない・用地が無いからではなく、ひとえに財政的な問題であることが明らかになりました。保育園の増設は、市の財政負担を増やしますが、一方で、働きに出る女性を増やし、保育士等の雇用や市内建設業者の仕事を生み出します。そして保育園に入ることが出来る自治体こそ、市長が目指す「若世代に選ばれる自治体」ではないでしょうか。抜本的な増設を求めます。さらに、保育園不足のなかで、公立たかはた保育園を廃止するのは、論外です。存続を強く求めます。
地域防災計画
 次に、地域防災計画についてです。
 地域防災計画の見直しにあたっては、予防重視の観点から、特に木造住宅の耐震化の抜本的な推進と、丘陵地の宅地災害対策が求められます。
木造住宅の耐震化は、徐々に件数は伸びているものの、2015年度までに約6千棟という市の耐震化目標には到底及びません。耐震化が進んでいる静岡の例をみても、耐震化率を一気に引き上げるには、耐震診断や改修に対する助成制度を抜本的に充実させることが不可欠ですし、それには都の支援が欠かせません。また、東日本大震災の際、仙台市では丘陵地で大規模な宅地災害が起きました。この地域は、日野市の丘陵地と開発の時期や地盤の状況がとてもよく似ています。仙台市の教訓を生かして、災害を未然に防ぐための対策を講じることが求められます。これも、日野市単独で出来る課題ではなく、東京都や国と連携した取り組みが必要ですが、東京都の防災計画には丘陵地の宅地災害の視点はありません。東京都を動かすためにも、日野市がきちんとした基礎調査を行い、必要な対策や経費について明らかにすることを強く求めます。
公契約条例
 次に契約事務についてです。
 日野市が発注する2,000万円以上の工事請負契約は100%市内業者が落札していますが、不調や落札業者以外は辞退・不参加となる事態が続いており、市の積算価格が実態に見合っているのか、検証が必要と思われます。また、委託契約・物品購入の市内業者の落札率は、委託契約で61.6%、物品契約で37.1%と、工事契約に比べて格段に低くなっています。ダンピングや悪質業者を排除して、正当な価格競争と、市内業者の育成を図るためにも、工事だけでなく、委託事業・物品購入・指定管理などを対象とした公契約条例の早期制定を求めます。
学校図書館司書
 次に学校図書館についてです。
 政府は、2012年度から学校図書館整備5ヶ年計画を進めており、図書購入費、学校司書人件費を基準財政需要額に計上するようになりました。こうした流れの中で、司書資格を持った学校図書館職員の配置が進んでいます。多摩地域では、28市町村のうち22市町が有資格者を配置しています。有山市長以来、図書館行政に力を注ぎ学校図書館職員の配置でも先駆的役割を果たしてきた日野市にふさわしい、専任、専門、正規の学校図書館職員の配置を求めます。
がん検診、削減された事業の影響調査と検証
 次にがん検診についてです。
 有料化にあたって、日本共産党市議団は、受診抑制が起きる懸念から、反対しました。残念ながらこれは的中し、個別がん検診受診率は軒並み下がり、高齢者の誕生月検診とセットで行われてきた大腸がん検診では、わずか200円の自己負担であるにも関わらず、 1,000人を超す受診者減が起きました。元々健康志向の低い低所得者層では、深刻な受診抑制が起きているのではないかと市に説明を求めました。ところが担当課では、そうした調査すら行っていませんでした。きちんとした調査と、無料への復帰を求めます。
 がん検診に限らず、2012年度予算で削減された事業には、第2のセーフティーネットとして重要な役割を果たしていたものや、水性生物調査のように、環境基本計画で市の責務として位置づけられているものなどがあります。事業の削減によって、どのような影響が起きているか実態をつかむのは、自治体として最低限の責任です。利用者への聞き取りなど丁寧な調査と検証を行い、必要な施策の復活をはかっていただきたい。
市内ミニバス
 次に日野市内連絡バスについてです。
 交通不便地域の解消、ミニバスやワゴンタクシーの路線の拡充を求める声は益々強まっています。しかし市民の要望に応える改善策は、「予算の範囲」という縛りによってほとんど実現できていません。また、京王バスの収支実績と補助金額の関係も不明瞭です。公共交通の今日的な意義を踏まえ、予算建てを根本から見直し、充実を図ることを求めます。
公園管理・草刈
 次に、公園整備と、除草についてです。
 市内の道路・堤防・市有地の除草、公園遊整備予算が削減されるなか、市民からの苦情や要望が頻繁に寄せられるようになっています。しかし、発生主義的な対応では、「予算が無い」と対応していただけない場合も多々出ています。道路の補修については、市内道路の調査を行い、年間予算を明確にし、年次計画を立てて補修が行われるようになりました。公園の遊具整備や市有地の除草についても、発生主義から計画的な維持管理への転換を図るよう求めます。
貧困と教育格差
 次に、教育の問題についてです。
 いま、経済的な格差が、教育や健康など様々な格差を生んでいることが社会問題となっています。特に、教育の格差は貧困の連鎖につながるため、多くの自治体や民間団体などが格差の解消に向けて取り組みを進めています。残念ながら日野市でも、生活保護世帯の中学生の進学率に格差が生じていること、この3年間でその格差が広がる傾向にあることが明らかになりました。市教育委員会は、学校現場の教職員、福祉事務所、民間団体から丁寧に実態を聞き取り、正確に現状を把握するとともに、庁内・民間団体と協力して、適切な対策を講じていただくよう強く要望いたします。
当面する行政課題について ごみ、市民参加
 最後に、いま日野市が直面しているごみ広域化の問題について述べます。
 2012年度予算委員会で馬場前市長は、「日野市単独で、今よりも小さい炉でご近所に迷惑をかけずにやっていきたい」と述べています。しかし、この言葉は半年後に突然翻され、小金井・国分寺市の可燃ごみを受け入れ、大型の焼却炉を建設することが表明されました。これまで「資源循環型社会の推進に逆行するものである」と批判していた、大型焼却炉建設へと180度の大転換です。しかも、この大転換についての市民討議が行われたことはありません。
大坪市長は市内説明会の中で「計画は地元の合意と市民の合意、ふたつの合意が無ければ進められない」と述べられましたが、その通りだと思います。迷惑施設であるごみ焼却炉建設では、地元の合意無しに計画は進められないからこそ、多くの自治体が困難に直面しているのです。ところが、決算委員会で大坪市長は、「理解を得られるよう引き続き努力はするが、判断は市長に任されている。安全性に問題が無ければ進める」と、地元住民の合意が得られなくても市長の判断で強行すると受け取れる発言まで後退しました。このまま強行すれば、ごみ焼却施設の建て替えそのものが立ち行かなくなりかねません。発言の撤回と、地元・市民の合意無しに強行しないことを求めます。
 また、各種審議会への公募市民の位置づけも「重要であるが必須ではない」と、大きく後退しようとしていることが質疑の中で明らかになりました。
市民参加の方法は、審議会への参加、パブリックコメント、意見交換会など、多種多様であり、目的に応じて有効な手法を選択していくことが重要です。審議会への公募市民の参加は、市の基本政策を決定する場が、広く市民に開かれているかどうかという観点から不可欠です。「まちづくりの主役は市民です。行政側も市民と話し合い、共に地域の問題の共有化を図る姿勢が必要です。こうして行政側も市民と話し合い、市民の側も、個人として要望を出すだけでなく、私人の枠を越え、地域や市全体の問題を考える公共的な立場からの主張、提案をしていく協働関係がつくられる」という、日野市の市民参画のまちづくりの基本に立ち返ることを強く求めて、2012年度一般会計決算についての日本共産党市議団の意見といたします。
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